師走を乗り切るダイエット
仕事や家事や行事に忙しい12月。忘年会やクリスマスなど、外食やお酒を飲む機会も多く、ダイエット中の方には悩みの多い時期ではないでしょうか。そんなときでも取り組みやすいダイエット法を知ることで、この時期をうまく乗り越えましょう!
忙しいとき、外食が多いときのダイエットのポイントを4つに分けてあすけん栄養士が解説します。
1.外食
メニューの選び方
1日に必要なカロリーは、成人女性で1650~1750kcal、成人男性では2200~2300kcal程ですが(※1)、外食や居酒屋などでコース料理をすべて食べると1000kcalを超えてしまうものが多く、さらにお酒を飲むと確実にカロリーオーバーしてしまいます。
翌日に調整するのもひとつの方法ですが、外食の回数が増えると調整が難しくなることも。あっさりしたものを選んだり、野菜中心のおつまみにする、シメのご飯や麺類はグッと我慢したりするなど、メニューの選び方や食べ方を工夫して、その都度のカロリーを抑えておきましょう。
お酒の選び方
楽しい場面だと、つい飲みすぎてしまうという方も多いのではないでしょうか。
生ビール中ジョッキ1杯=200kcal、日本酒1合=185kcal、グラスワイン1杯=73kcal、カクテル1杯=80~180kcal前後と、お酒を3~4杯飲むだけでかなりのカロリーを摂ってしまうこととなります。
ダイエット中の選び方として、蒸留酒類である焼酎・ウイスキーは糖質ゼロなので、焼酎の水割り(お湯割り)やハイボールなどがおすすめです。
1~2杯は好きなお酒を楽しみ、後は上記のお酒を選んだり、思い切ってウーロン茶や水にしたりするのも良いでしょう。
2.普段の食事
3食しっかり摂る
外食や飲み会の翌朝は、朝食を摂らないという方は要注意です。
朝食のメリットとして、
・消化管活動が始まり、体温を上げる(=基礎代謝を上げる)
・朝食を摂ることで食事誘発性熱産生(DIT)が上昇しやすく、エネルギー消費を高める
・脳のエネルギー源となり、集中力を高める
・昼夕の食事量や間食が増え過ぎないで済む
などと、ダイエット中の方にはうれしいメリットばかりです。
食欲がないときや忙しい朝でも、温かいスープや野菜ジュース、ヨーグルト、おにぎりなど、食べられるものでOKなので、何かしら口にする習慣をつけましょう。
外食の後はリセットする
ダイエットをゆるく長く続けていくには、食べ過ぎた後の調整方法を身に付けることが大切です。カロリーを摂りすぎても、1週間単位で調整すればOKなので、気持ちもリセットしていきましょう。
翌日の食事(特に夕食)は軽めに済ませてカロリー調節したり、低糖質食品を利用したりしても良いでしょう。時間のある休日にヘルシーな野菜料理をまとめて作って置くのも良いですね。
飲み物はノンカロリーにする、間食は控えておくなど、食事以外でも気を付けてみてくださいね。
3.その他
運動
運動は、食べ過ぎた分を消費するだけではなく、筋力アップにより基礎代謝を高める効果も期待できるため、太りにくいカラダを作るためには欠かせません。
仕事後や休日に時間が取れそうな方は、軽いジョギングやスポーツを取り入れてみましょう。時間の確保が難しい方は、通勤中や普段の動作に運動を取り入れてみると良いですよ。
⇒通勤時間を上手に使ってメリハリボディに!「ながらエクササイズ」4選
睡眠
睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力低下の原因となるだけでなく、食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌が減少し、逆に食欲を高めるホルモンの分泌が高まるため、食欲が増えてしまうことが分かっています。(※2)
必要な睡眠時間は6時間以上8時間未満程度と考えられており、「日中の眠気で困らない程度」が良いとされています。(※3)
ダイエットにも仕事のパフォーマンスアップのためにも、忙しい時期こそ睡眠をおろそかにしないようにしましょう。
入浴
忙しいと、ついシャワーで済ませがちになる方も多いでしょう。しかし、入浴して手足を温かくすると、血管が広がり、血流が増加して副交感神経が刺激され、リラックス効果が期待できます。さらに、寝つきをよくする効果も認められているため、疲れている時こそお風呂に浸かりたいものですね。
ダイエットが停滞しやすい12月ですが、気持ちよく新年を迎えられるよう、すっきりとしたカラダや気持ちで過ごしたいものですよね。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版) 18~64歳 身体活動レベルⅠ <https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586556.pdf>(最終閲覧日:2020/05/09)
(※2)厚生労働省 eヘルスネット 睡眠と生活習慣病との深い関係<https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-008.html>(最終閲覧日:2019/10/22)
(※3)厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針 2014<https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf>(最終閲覧日:2019/10/22)
管理栄養士 / 広田千尋
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
引用:あすけん「ダイエットの知識」より