「太りにくい夜食」のポイント! ダイエット中に夜食べていいおすすめの食べ物は?

ダイエット中には、特に避けたいとされる夜食ですが、ついつい食べたくなるという人も多いのではないでしょうか? 基本的には避けたい夜食ですが、就寝時間によっては、避けるのが難しいという人も多いかもしれません。そこで今回は、ダイエット中でも問題ない夜食の取り入れ方について取材しました。
そもそもなぜ「夜食は太る」と言われるのか 夜中の食事が太りやすい理由と対策を管理栄養士に聞く
Q. 夜中に食べると太りやすいと言われるのはなぜでしょうか?
A. 夜は副交感神経が優位になることで体はリラックスモードになり、日中に比べると活動量が減っているのでエネルギー消費量も減ります。加えて、脂肪を蓄積させる働きがあるBMAL1(ビーマル1) というタンパク質は、22~26時ごろに1番増えるため、夜食を食べると脂肪の蓄積を促してしまう危険性も高まるのです。また、夜食をとる=睡眠時間が短くなるということから、睡眠中に分泌される食欲抑制ホルモンである「レプチン」の分泌量が減り、太りやすくなります。
Q. 食べる物に気をつければ、夜中に食べても大丈夫でしょうか?
A. 理想は太りたくないのであれば、夜食は避けるべきです。しかし、「どうしても我慢できない」という衝動を抑えられない場合もあるでしょう。その場合、消化しやすいものや低カロリーのもの、低脂肪のもの、血糖値の上がりにくいものをメインに選ぶことをおすすめします。また、温かい食べ物は体を温めることで代謝アップするとともに、眠りを誘導してくれます。
Q. ストレスなく夜食を食べないようにするためのおすすめの方法はありますか?
A.
特に、ダイエット中であれば、いつも以上に「夜食を食べたい」という衝動に陥らないような環境を用意することが大切になってきます。そのために、意識して欲しいポイントが3つあります。
・夕食はよく噛んで食べる
1口30回ほど咀嚼することが理想です。難しい場合、一口ごとに箸を置いて、しっかりと噛むのを意識することからスタートしましょう。
・夕食後、温かい飲み物やスープなどを飲む
温かいものは、体を温めるだけでなく、満足感を得やすくなります。リラックスモードになるように、刺激の少ない味のものを選びましょう。
・早く寝る
22時には寝るのが理想です。遅くても日付が変わる前には寝ることで、レプチンの分泌を促せます。
ダイエット中でも太りにくい夜食の特徴とは どんな栄養素や食べ方に気をつけたらいいの?
Q. ダイエット中におすすめの「太りにくい夜食メニュー」はどんな特徴がありますか?
A. 特に夜間に食べるのであれば、低カロリーのものを選びたいですね。また、ダイエットのために、消費量をアップし筋肉量を増やすことを考えると、脂身の少ない鶏のムネ肉やササミ、たまご、納豆など高タンパク質のものもおすすめです。そして、満足感を得やすくするためには、これらのタンパク質をメインに味噌汁などの汁物にするとよいでしょう。体が温まることで、代謝アップも期待できます。
Q. ダイエット中に夜食をとる場合、どの栄養素を意識して摂取するとよいのでしょうか?
A. ダイエットの時に特に意識して摂取したい栄養素の代表が、タンパク質と食物繊維です。タンパク質は体の材料として使われます。寝る前に摂取することで、睡眠中に分泌される成長ホルモンの働きで、筋肉などが作られます。筋肉量が増えることで、代謝がアップして、太りにくい体作りに繋がります。加えて、低カロリーでもある食物繊維は、血糖値の急上昇を抑制するだけでなく、体にとって不要なものを排出してくれるため、太りにくい体作りには欠かせません。
Q. ダイエット中の夜中にどうしてもお腹がすいてしまい、我慢できないという時には、どうしたらよいでしょうか??
A. 睡眠中は、体の材料を作ったり修復したりすることに力を注ぎたい時間でもあります。そのため、寝る直前に夜食をとることで、睡眠中に体が消化に力を注がなければならないのは避けたいところです。そのため、どうしてもお腹がすいて我慢できないという時は、消化に負担のかからない具なしのスープや飲み物を取り入れることをおすすめします。理想は寝る3時間前。遅くても1時間前には、食べ終わりたいですね。温かいものは、冷たいものに比べると満足感も得やすいため、温めていただきましょう。
管理栄養士おすすめの太りにくい夜食メニューを紹介 食べる際の注意点も併せて解説
Q. 手軽に手に入れることができる夜食におすすめのメニューは何がありますか?
A.
夜食を手作りするというのは、ハードル高く感じてしまう人も多いでしょう。そんな方は、罪悪感なく食べられるものをコンビニなどで選べる目をもつことをおすすめします。
おすすめメニューは以下です。
・サラダチキン
・野菜や春雨スープ
・納豆や豆腐などの大豆製品
・おでん(たまごや大根、しらたき、こんにゃくなど、練りものは避ける)
・プロテインバー
・りんご
・炭酸水(味や香りのついてないもの)
ただし、胡椒や唐辛子など刺激の強いもの使用しているものは、興奮作用があるため、避けるようにしましょう。
Q. ダイエット中の夜食を我慢できない時に、管理栄養士おすすめの夜食レシピを教えてください。
A.
おすすめの夜食レシピは、料理の得意・不得意に関わらず、誰でも簡単に作ることができる汁物やスープです。
【自家製味噌汁】
保存容器に、味噌と昆布粉末やいりこ粉末、かつおぶし(お好きなものだけで問題なし)を入れてよく混ぜ合わせておく。お椀に入れて、お湯を注ぐと自家製の即席味噌汁として食べられます。具が欲しい場合には、お椀に乾燥わかめや豆腐などを一緒に入れるとよいでしょう。
【ボーンブロス】
大きなお鍋に、たっぷりの水を入れて、ガラもしくは骨付きの肉、魚のアラなどお好みのものと臭み消しに酒や香味野菜(生姜や青ネギの緑部分)を入れて、弱火で長時間煮込みます。エキスが十分にスープに溶け込んだら、ザルなどで漉してできあがり。塩で味付けしていただきましょう。冷凍保存もできるため、多めに仕込むと便利です。
その他、野菜くずを煮込むベジブロスや昆布だし、かつおだしなどを用意して、塩だけでシンプルに味付けして飲むのもおすすめです。
Q. 夜食を食べる場合、GI値を意識して、食べる物を選んだ方がよいですか?
A. 血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌されて、体脂肪がつきやすくなります。そのため、血糖値の上昇が緩やかで体にも負担がかかりいにくい低GI値食品 を選ぶことはおすすめです。

亀崎 智子(管理栄養士)
京都府立大学の管理栄養士養成過程を卒業後、大阪の食品製造会社の製造現場にて勤務。その後、地元福岡に戻り、食品会社にて商品企画や某コンビニの新商品開発に携わる。妊娠を機に退職後、「かめごはんの料理教室」を主宰し、主に無添加ふりかけ講座やファスティングの講座を開催し、食べ方と出し方についてお伝えしている。加えて、根本原因にアプローチして施術をするセラピストとしても活動中。
引用:「Medical DOC(メディカルドック) - 医療メディア」より
※記事内容は執筆時点のものです。
免責事項(Medical DOCサイトへ)
このコラムを読んだ方におすすめのアプリ

アクセスランキング- RANKING -
