「食べ過ぎた...」次の日はどうすべき? 管理栄養士が対処法・リセット法を解説

「ダイエットをしているのに、つい食べ過ぎてしまった」という経験はありませんか? 暴飲暴食は身体によくありませんが、飲み会やイベントでついつい食べ過ぎるということは誰にもあります。そんなときは、食べ過ぎた後にどう過ごすのかが大切になってきます。そこで今回は、食べ過ぎた後の過ごし方や翌日以降に適した食事・運動・睡眠について管理栄養士に解説してもらいました。
食べ過ぎたらすぐ太るのは間違い?
Q. 食べ過ぎたら、すぐに太りますか?
A. 1日食べ過ぎたからといって、すぐに太るわけではありません。一時的にむくみや水分のため込みで太ったかも? と思うかもしれませんが、すぐ脂肪に変わるわけではないのでご安心ください。食べ過ぎた翌日以降に、食生活や運動習慣を整えることを意識することで、体重をリセットできます。
Q. どういう時に体重は増えますか?
A. 体重が増えるメカニズムは、「摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ることで余分なエネルギーが蓄積し、体重が増加する」というものです。消費されなかったエネルギーや栄養素は、消化・吸収・代謝の段階を経て、時間をかけて脂肪として蓄えられます。つまり、一回の食べすぎで体重が増える(脂肪がつく)わけではありませんが、食べ過ぎが何日も続くと体重は増加するので注意が必要です。
Q. 食べ過ぎたあと何日くらいは気を付けて過ごす必要がありますか?
A. 食べ過ぎた後の数日は、食生活を整えるように内容や量を気を付けましょう。期間としては、3日~1週間程度で考えると体に負担なく調整することができるかと思います。太らないためにも、食べ過ぎている状態が習慣化しないようにすることが大切です。
食べ過ぎの翌日に試してほしい対処法4選
Q. 食べ過ぎた翌日は何を意識したらよいですか?
A. 食べ過ぎた翌日に生活で意識してほしいことは、①体に負担をかけない食事をする、②水分をしっかり摂る、③運動をする、④十分な睡眠をとるの4つです。
Q. 体に負担をかけない食生活とはどのようなものですか?
A. 体に負担をかけない食生活とは、消化に良いものや脂質の低いものをゆっくりよく噛んで食べることです。食べ過ぎにより胃腸が疲れている状態なので、休ませることが必要です。また、水分をしっかり摂ることで、デトックスを促し胃腸をリセットする効果があります。
Q. 運動や睡眠は、具体的にどのように気を付けたらよいですか?
A. 運動ですが、激しい運動を長時間行う必要はなく、ウォーキングなどの有酸素運動やストレッチを取り入れるだけでも効果はあります。また、睡眠は代謝と深く関連しているので、睡眠不足にならないよう1日7時間以上は寝るように意識してみてください。例えば、夕食はできるだけ早めに済ませ、7~8時間程度の睡眠を確保しましょう。
食べ過ぎの翌日に摂りたいメニューは?
Q. 食べ過ぎをリセットするために適した食事は何ですか?
A. おすすめは、「消化が良く、低カロリーな食事がおすすめです。消化時間が短いため胃腸に負担をかけにくく、翌日胃腸を休ませることができます。
Q. 具体的にはどのような食事がおすすめですか?
A. 消化に良いものとしては、お粥やリゾット、うどんのような炭水化物や、バナナなどの果物がおすすめです。お粥やうどんなどに主に含まれる糖質は、3大栄養素の中で最も胃内の滞留時間が短く、消化に負担がかかりにくいです。また、果物はカリウムが含まれており、塩分や老廃物を排出する効果があります。
Q. 消化の良いものばかりだと糖質が多いように感じますが、太りませんか?
A. もちろん、消化に良いものだけ食べるなど、食事内容が偏ることは好ましくありません。たんぱく質を多く含む魚・肉・大豆製品・乳製品や、野菜・きのこ類・海藻類も取り入れ、バランスの良い献立を意識しましょう。また、油は控えめにして、蒸し料理や煮物にするなどの工夫をして、カロリー控えめの食事を心がけることが大切です。
牧 咲(管理栄養士)
管理栄養士 / 食事健康系ライター / 離乳食アドバイザー / 妊産婦食アドバイザー。大分県、茨城県内の医療施設(急性期病院・回復期病院)、介護施設に6年間勤務。栄養管理業務、栄養指導、レシピの提案、食や健康に関する情報発信を行ってきた。現在は、フリーランスとして、レシピの提案やコラム執筆、離乳食のアドバイスなどを行う。
引用:「Medical DOC(メディカルドック) - 医療メディア」より
※記事内容は執筆時点のものです。
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