1日3食摂っても起こる「新型栄養失調」とは!?


1日3食摂っても起こる「新型栄養失調」とは!?

日本で栄養失調が多かったのは、第二次世界大戦中や戦後の食べ物があまりなかった時代。その後、ほとんど聞くことはなくなりましたが、最近「新型栄養失調」が話題になっています。新型栄養失調とは、普通の栄養失調と何が違うのでしょうか?今回は、新型栄養失調について「管理栄養士」に伺いました。

「新型栄養失調」とは

Q. 新型栄養失調とは一体何でしょうか?

A. 新型栄養失調とは、摂取しているエネルギー量が十分に足りているにも関わらず、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの身体に必要な栄養素が不足している状態のことです。新型栄養失調は風邪を引きやすくなったり、疲れがとれにくくなったりするなどの体調不良を引き起こします。場合によっては、集中力の低下やうつ病の症状などがあらわれることもあります。

Q. 昔の栄養失調とは何が違うのでしょうか?

A. 皆さんがイメージする「栄養失調」は、食糧不足によるものであったり、経済的な理由により食べ物を満足に食べることができなかったりすることによるものだと思います。これらは、主にエネルギー量が不足している状態でした。しかし、新型栄養失調は、食事でエネルギー量をしっかり摂っているにも関わらず、栄養バランスの偏りにより引き起こされる栄養失調で、現代の食生活スタイルが招いたものなのです。

Q. 新型栄養失調には、どのような人がなりやすいのでしょうか?

A. 特に若い女性や中高年の男性、高齢者が新型栄養失調になりやすい傾向にあります。若い女性はダイエットによる過度な食事制限により、たんぱく質が不足しやすく、その影響で筋肉が落ちて代謝が低下したり、髪の毛のパサつきや肌荒れの症状があらわれやすくなったりします。中高年の男性は、コンビニのお弁当やインスタント食品など手軽に摂れる食事に偏ることで、野菜から摂取できるビタミン、ミネラル、食物繊維が不足しがちです。高齢者は単品メニューなどで食事を簡単にすましてしまうことが多く、肉や魚などのたんぱく質不足が問題になっています。良質なたんぱく質が不足することで筋肉が落ちてしまい、運動機能の低下、さらに老化を進める原因となってしまうのです。

現代人に不足しやすい栄養素とは

Q. どのような栄養素が不足しやすいのでしょうか?

A. 特に不足しやすいのが「ミネラル類」です。必須ミネラルは全部で16種類ありますが、その中でもカルシウムとマグネシウムが不足しやすいと言われています。カルシウムは骨をつくるために欠かせない栄養素のため、不足すると骨がもろく折れやすくなり骨粗しょう症になるリスクも高まります。また、マグネシウムは、ブドウ糖のエネルギー代謝に関与しており、不足すると血糖値があがりやすくなることが知られています。

Q. 他にも積極的に摂取すべき栄養素はありますか?

A. ミネラル類以外で不足しやすいのは、たんぱく質とビタミン類です。この2つも積極的に摂取することをおすすめします。たんぱく質は身体をつくるうえで必要不可欠な栄養素で、不足すると免疫力の低下や貧血につながる可能性があります。ビタミン類は、私たちの体内で、さまざまな栄養素の代謝をサポートしたり、体調を整えたりする働きがあります。不足すると、エネルギー代謝が上手くいかないことで疲れやすくなったり、集中力の低下などを引き起こしたりします。

Q. 逆に過剰に摂取してしまっている栄養素もあるのでしょうか?

A. 丼物や麺類などの単品料理を選びがちな人は炭水化物の摂取量が多く糖質過多の傾向があります。また食の欧米化、外食や中食を利用する人が多くなったことで、揚げ物や肉を食べる機会が増え脂質の摂取量も増加しています。特に飽和脂肪酸の過剰摂取は、心疾患のリスクを高めるといわれているので注意が必要です。

Q. 同じくコロナで、衣服をはらってから入室するなど、いろいろと勉強させられました。

A. 生活習慣を見直すことも、花粉症対策の一環ですね。まだ花粉症へ至っていない人も同様に、アレルゲンの持ちこみを避ける必要があるでしょう。アレルゲンへの曝露が一定量を超えると、そのタイミングから花粉症になると考えられています。

新型栄養失調への対策

Q. 新型栄養失調を放っておくとどのようなリスクがありますか?

A. 新型栄養失調を放っておくと、栄養不足による欠乏症が起こりやすくなります。例えば、たんぱく質不足により筋肉が衰え、場合によっては転倒や骨折につながる恐れがあります。野菜不足は、便秘や体調不良などを引き起こす原因となります。また女性の場合、痩せすぎてしまうと、将来妊娠した際に低出生体重児の割合が増加する危険性もあります。

Q. 日常生活でどんなことに気をつければいいのでしょうか?

A. まずは、1日3食を主食、主菜、副菜のバランスが整った食事にするのが理想です。コンビニやスーパーで惣菜などを購入するときはこのバランスを意識し、丼物や麺類のときは野菜の小鉢を一品追加するなどの工夫ができるといいですね。また、太りすぎも痩せすぎもよくありません。適正体重を維持できるように心がけてください。

Q. 朝食を食べられないことが多いのですが、何かいい方法はありますか?

A. 1日3食の中でも欠食率の高いのが朝食です。食べる時間がなかったり、朝起きてすぐは食べられなかったりという人も多いと思います。そういう場合は、何か少しでもいいので口にするようにしてみてください。おすすめはバナナやヨーグルト、豆乳などです。まずは何かを口にすることからはじめ、徐々に身体が慣れてきたら、主食、主菜、副菜を揃えていくといいでしょう。


宮崎 奈津季(管理栄養士)

女子栄養大学実践栄養学科出身。介護食品メーカーで営業職に2年間従事した後、独立。 フリーランスの管理栄養士として、菓子メーカーの営業代行・商品開発、料理動画サービスのレシピ開発、撮影、記事執筆・監修を行う。糖質オフの料理本の栄養計算や監修などの経験もあり。管理栄養士、薬膳コーディネーター。


引用:「Medical DOC(メディカルドック) - 医療メディア」より

※記事内容は執筆時点のものです。
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