「ニキビができやすい人」の体質を医師が解説 大人ニキビ・吹き出物予防のための体質改善法・スキンケアとは?

原因がわからないけれど、何度もニキビを繰り返してしまうという人も多いと思います。一体、ニキビができやすい人の特徴とはなんでしょうか? また体質改善することはできるのでしょうか?医師に聞きました。
そもそもニキビとは何? ニキビができる仕組みや原因から医師が解説 大人ニキビ・吹き出物・肌荒れとの違いは?
Q. ニキビとはなんですか?
A. 正しくは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」といい、額、頬、口の周り、顎などにできる発疹のことを意味します。思春期には多くの人が経験するため、あまり病気という認識はないかもしれませんが、医学的には皮膚の慢性炎症性疾患として位置づけられています。
Q. なぜ、ニキビができるのですか?
A. 皮脂が多かったり、皮脂が毛穴の先に詰まったりして皮脂が溜まった状態を面皰(めんぽう)といい、このとき皮脂が多く酸素が少ないため、アクネ菌が増えやすくなります。もともとアクネ菌は健康な肌にもいる常在菌ですが、増殖すると炎症が起きたり、膿が溜まったりします。これが、ニキビができる仕組みです。
Q. 「大人ニキビ」という言葉を聞くことがありますが、通常のニキビと違うのですか?
A. 大人ニキビというのは正式な名称ではなく、一般的な俗称です。通常、ニキビは思春期にできることが多いのですが、なかには大人になってもニキビが続いたり、大人になって初めてニキビができたりする人もいます。そうした状態を大人ニキビと呼んでいます。
Q. 大人ニキビも思春期のニキビと原因は同じですか?
A. 原因は同じですが、大人になるとホルモンバランスが乱れたり、睡眠不足、不規則な生活、不適切なスキンケアなどの影響を受けたりすることも多く、それが要因となってニキビが生じるとされています。
Q. 大人ニキビと思春期のニキビでは、どちらが悪化しやすいのですか?
A. 大人ニキビの方が思春期のニキビに比べて悪化したり、長引いたりすることが少なくありません。また、大人ニキビは思春期のニキビとできる場所が異なり、顎周りや顎裏、ときどき額にできます。大人になってからできるニキビのことを「吹き出物」と呼ぶこともあります。
「ニキビができやすい人」の特徴とは? どんな体質だとニキビができやすく治りにくい? できにくい人の体質と何が違うの?
Q. ニキビができやすい人とできにくい人がいると思います。何が違うのですか?
A. 大きく異なるのは、肌質です。ニキビができやすい人は、皮膚の表面にある角質層が分厚くなる「角化異常」を起こすことが多いのです。それにより毛穴が詰まり、皮脂や肌の老廃物がきちんと排出されずにニキビができてしまいます。ニキビができにくい人の肌がすべすべと滑らかなのに対し、角化異常を起こしてニキビができやすい人の肌はゴワゴワしています。
Q. そのほか、生活習慣の違いなどもあるのですか?
A. 一般には、以下のような違いがあると考えられています。
| ニキビができやすい人 | ニキビができにくい人 |
|---|---|
| 睡眠が不足している | 十分な睡眠を取っている |
| 偏った食事が多い | 栄養バランスの良い食事を取っている |
| ストレスが多い | ストレスを溜めない |
Q. もともとの体質の違いもあるのですか?
A. ニキビができやすい人の特徴として、便秘がちという傾向があります。便が腸内に長時間留まると、腸内環境が悪化して悪玉菌が増えます。すると悪玉菌から有害物質が発生し、血液にのって全身を流れていきます。それが肌にも悪影響を及ぼし、ニキビなどの肌トラブルを引き起こしてしまうのです。
Q. そのほか、ニキビになりやすい体質の特徴はありますか?
A. ホルモンバランスが乱れやすい人も、ニキビができやすくなります。女性ホルモンのエストロゲンは美肌ホルモンと呼ばれ、肌のヒアルロン酸やコラーゲンを作って肌を健康的に保つ働きがあり、プロゲステロンは皮脂を過剰に分泌したり角質を厚くしたりする作用があります。排卵前にはエストロゲンの分泌が抑えられますし、排卵後にはプロゲステロンが増えるため、これらの時期にはニキビができやすくなります。
Q. ニキビのできやすさは遺伝するのですか?
A. ニキビは多くの人に発症するものであり、遺伝的な素因は現在のところ見つかっていません。ただし、肌質は遺伝的な要因も関係していると考えられます。
ニキビができやすい人の正しい予防法を医師が紹介 スキンケア方法は思春期の若者や女性・男性でも異なる?
Q. ニキビができやすい人は、どのように予防したら良いでしょうか?
A. まずはスキンケアを見直すことです。保湿と紫外線対策をしっかり行うとともに、ゴシゴシ洗いなど皮膚の刺激となることは避けましょう。また化粧品や洗浄成分が肌に残っていると、ニキビの原因になるのでしっかり洗い流すことが大切です。
Q. そのほかに気をつけることは?
A. ストレスを溜めない、睡眠をしっかり取る、バランスの良い食事を取ることが大事です。便秘にならないよう、食物繊維や発酵食品を意識して取ることも大切になります。
Q. 大人ニキビを予防するには、思春期の頃とスキンケア用品を変えた方がいいのですか?
A. 思春期の頃と比べて大人の方が、肌が乾燥しがちです。そのため年齢や肌質を考慮しながら、保湿効果の高いスキンケア用品などを選ぶと良いでしょう。
Q. 男性の大人ニキビには、どのようなことに気をつけたら良いですか?
A. 男性の場合も基本的に保湿が重要で、特に髭剃り後は角質層を刺激することにより、皮膚のバリア機能が低下しています。肌の乾燥が悪化して、ニキビができたり肌荒れを起こしやすくなったりするため、髭剃り後にはしっかり保湿を忘れないようにしましょう。
Q. ニキビを予防するサプリメントはありますか?
A. 皮脂の分泌を抑制するビタミンB2、B6、B12、Eを摂取することをお勧めします。皮膚科でも処方できるので、もしニキビに悩んでいる方は皮膚科を受診すると良いでしょう。
東海 玲美 医師(みきなクリニック)
藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)医学部卒業。その後、大阪市立総合医療センター臨床研究医、近畿病院勤務。2004年、「みきなクリニック」勤務、現在に至る。日本美容皮膚科学会、日本抗加齢医学会の各会員。
引用:「Medical DOC(メディカルドック) - 医療メディア」より
※記事内容は執筆時点のものです。
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