カルシウム不足でイライラしやすくなることはある?カルシウム摂取でイライラを予防できるの?医師526人に聞いてみました


カルシウム不足でイライラしやすくなることはある?カルシウム摂取でイライラを予防できるの?医師526人に聞いてみました

本調査では、カルシウム不足でイライラしやすくなることはあるのか、という質問をしたところ、「多少はある」との回答が一番多く、次に「わからない」、「あまりない」が続きました。医師のコメントを見ると、肯定的な意見と否定的な意見の両方が混在していました。カルシウム不足でイライラしやすくなる可能性はあるとしていても、明確な根拠がなく、それらの関係は証明されていないそうです。次に、カルシウムの摂取でイライラを予防できると感じるかという質問については、「多少はある」との回答が一番多く、続いて「わからない」、「あまりない」が回答を集めました。「多少はある」との回答では、カルシウムが精神の安定に効果的なことから、ある程度はイライラの予防に繋がるではないかとの意見が挙がりました。一方、「わからない」との回答では、カルシウムがイライラの予防になることは、あくまで俗説であり、根拠に乏しいとの意見が挙がっていました。

「最近いつもイライラする・・・」と悩みを抱えている人はいませんか。
常にイライラしていると、自分のメンタルが不安定になるだけでなく、周りの人まで気を使ってしまい、人間関係がギクシャクしてしまうことにも繋がるかもしれません。
そんなとき、「カルシウムが不足しているんじゃない?」と言われた経験はありませんか。「カルシウムの不足=イライラを引き起こす」という話がもし本当だとしたら、カルシウムを積極的に摂ることでイライラが予防できるなんてこともあるかもしれません。

そこで今回は、一般内科,総合診療,代謝・内分泌科,健診・予防医学医526人に、カルシウム不足でイライラしやすくなることはあるのか、カルシウムの摂取でイライラを予防できるのか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2019年4月24日~2019年4月26日にかけて行われ、一般内科,総合診療,代謝・内分泌科,健診・予防医学医526人から回答を頂きました。

dヘルスケアに入会すると、気になることをお医者さんに何度でも相談可能!

カルシウム不足でイライラしやすくなることはある?

「カルシウム不足でイライラしやすくなることはありますか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

・大いにある
・多少はある
・あまりない
・ほとんどない
・わからない

以下のグラフが結果となります。

カルシウム不足でイライラしやすくなることはある?カルシウム摂取でイライラを予防できるの?医師526人に聞いてみました

集計結果では、「多少はある」との回答の割合が37%と一番高く、次に「わからない」24%、「あまりない」17%が続きました。
どうやらカルシウム不足とイライラの関係については、医師のなかでも肯定派と否定派の両方が混在している印象です。

それでは医師のコメントを見ていきましょう。

根拠に乏しいが、カルシウム不足でイライラする事はあり得る

・60代男性 一般内科 「多少はある」
原理は不明ですが、カルシウム不足でイライラすると感じます。

・40代男性 一般内科 「多少はある」
具体的な根拠はありませんが、イライラすることはあると思います。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
カルシウム不足とイライラの相関について、明確なエビデンスを聞いたことはありませんが、不足すると多少イライラが生じるでしょう。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
神経の伝達にも関係あると思います。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
精神的にも影響すると思います。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
精神的な不安定は起こるでしょう。

・30代男性 総合診療 「多少はある」
精神症状がある程度出ます。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
神経が過敏になるため、あり得ると思います。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
経験はありませんが、聞いたことがあります。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
不足の程度にもよりますが、カルシウム不足でイライラする事もあるでしょう。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
その様に報告されています。

・50代女性 一般内科 「多少はある」
経験的には、カルシウム摂取は精神的には落ち着く方に向かいます。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
因果関係はあまりないと思いますが、イライラが生じることもあると思います。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
頻度は分かりませんし、具体的な数値も分かりません。

・40代男性 一般内科 「多少はある」
ほとんどプラセボ効果と考えられています。

・40代女性 一般内科 「多少はある」
イライラの原因の多くは、カルシウム不足以外にあると思います。

まず、コメントに新しく出てきた言葉の概要をおさえてから、医師のコメントに触れていきましょう。

プラセボ(プラシーボ)効果とは

プラセボ効果とは、治療を受ける側の期待感や信頼感によってもたらされる見せかけの効果のことであり、代替医療の治療効果のほとんどはこのプラセボ効果である。

一番多く回答を集めたのは、「多少はある」との意見でした。
医師のコメントによると、カルシウムは神経伝達に関係があると考えられていて、不足することで精神的な不安定が起こり、イライラするなどの精神症状が出る可能性があるそうです。

ただ、カルシウム不足でイライラが生じる頻度や、イライラが生じる時の具体的なカルシウムの数値も分からないためか、原理や因果関係は不明と考える医師が多く、「明確なエビデンスを聞いたことがない」との意見も見られました。また、イライラが生じてしまうのは、プラセボ効果が関係しているとの意見も見受けられました。

一方、イライラの原因の多くは、カルシウム不足以外にあると考える医師もいました。

明確なエビデンスがなく、科学的根拠に乏しい

・60代女性 一般内科 「わからない」
科学的根拠がないものが多いです。

・50代女性 一般内科 「わからない」
医学的にはどうなのでしょうか。

・50代男性 一般内科 「わからない」
証明されてはいないので分かりません。

・40代男性 一般内科 「わからない」
関連についてはよく分かりません。

・70代男性 一般内科 「わからない」
明確なエビデンスもなく、そこまでは分かりません。

・60代男性 一般内科 「わからない」
カルシウムとイライラの関係については不明です。

・50代男性 一般内科 「わからない」
よく言われますが、あまり関係ない気がします。

・40代男性 一般内科 「わからない」
普段の臨床では、イライラでカルシウム値を測定することはないのではないでしょうか。

・50代男性 一般内科 「わからない」
よく分かりませんが、有り得ると思います。

・40代女性 代謝・内分泌科 「わからない」
イライラの予防になっていることを自覚していますが、よく分かりません。

・50代男性 一般内科 「わからない」
カルシウム不足でイライラすると言われますが、現実には分かりません。

・40代男性 一般内科 「わからない」
低カルシウム血症患者にそのような経験はありません。

・50代男性 一般内科 「わからない」
都市伝説ではありませんか?あまり関係ありません。

・50代女性 一般内科 「わからない」
不足してイライラしているのか、メンタル的なものか、判断できないため、採血で確認が必要です。

・50代男性 一般内科 「わからない」
イライラしたときに牛乳が効くことがありますが、それがカルシウム不足かどうかは不明です。

次に回答で多かったのは、「わからない」との意見でした。
「カルシウム不足でイライラしやすくなるかは分からない」とした理由として、以下のような内容が挙げられました。

・科学的根拠がない
・医学的にどうなのか分からない
・証明されていない
・明確なエビデンスがない

肯定的な意見では、実際にカルシウムを摂取することで「イライラの予防になっていることを自覚している」との意見が挙がっています。一方、否定的な意見では、「都市伝説である」「低カルシウム血症患者にイライラの症状が見られたことがない」などの意見が挙がりました。

カルシウム不足とイライラの関係については不確かな点が多いようなので、「カルシウム不足でイライラが生じる」と明言することができないのかもしれません。

dヘルスケアに入会すると、気になることをお医者さんに何度でも相談可能!

カルシウムの摂取でイライラを予防できると感じる?

続いて、「カルシウムの摂取でイライラを予防できると感じますか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

・大いにある
・多少はある
・あまりない
・ほとんどない
・わからない

以下のグラフが結果となります。

カルシウム不足でイライラしやすくなることはある?カルシウム摂取でイライラを予防できるの?医師526人に聞いてみました

こちらの調査では、「多少はある」との回答が29%と一番高く、次に「わからない」26%、「あまりない」21%が続きました。
全体的に意見が分かれる結果となっており、カルシウムとイライラの関係について不明確な部分が多いことが、この結果を生んだのかも知れません。

それでは医師のコメントを見ていきましょう。

イライラの予防や改善に期待できる

・50代男性 一般内科 「多少はある」
多少は予防できると思います

・50代男性 一般内科 「多少はある」
ある程度の効果は期待できると思います。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
明らかではありませんが、良くなる印象です。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
これも、有効性があるように思います。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
不足している場合は有効でしょう。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
カルシウムの補充で改善するでしょう。

・40代男性 一般内科 「多少はある」
意識してカルシウムを摂るようにしたら、精神的に安定したように思います。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
カルシウム値の低下でイライラがあるのなら、カルシウムの摂取で予防は可能だと思います。

・50代女性 一般内科 「多少はある」
牛乳の場合は、他の成分も効果的です。

・30代男性 総合診療 「多少はある」
もしも不足気味なら、摂取しても良いでしょうけれど、万能薬ではありません。

・30代男性 一般内科 「多少はある」
カルシウム不足の人は、偏食が多い印象です。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
摂取するカルシウムによります。サプリでは効果がないため、食事から摂りましょう。

・60代男性 一般内科 「多少はある」
カルシウムだけで解消するものではありません。

・70代男性 一般内科 「多少はある」
あると期待して、不足した場合は、上手なカルシウム摂取で予防しましょう。

・50代男性 一般内科 「多少はある」
他の原因もあるかと思います。

一番多く回答を集めたのは、「多少はある」との意見でした。
医師のコメントによると、カルシウムは精神を安定させる効果が期待できるようで、イライラの予防にある程度有効と言われています。さらに、予防効果だけでなく、カルシウムを補充することで、イライラの改善効果も期待できるそうです。

また、「カルシウム値の低下でイライラが生じてしまう人に有効」との意見も挙がりました。特に、偏食の人は、カルシウムが不足する傾向にあるようなので、サプリメントではなく、バランスのいい食事を心掛けるなどして、カルシウム不足を予防しましょう。

ただし、カルシウムは万能薬ではないという意見もあり、イライラについて困っているという方は他の原因や対策を考慮することも大事そうです。

予防効果があるかは分からない

・60代男性 一般内科 「わからない」
カルシウムとイライラ予防については、分かりません。

・50代男性 一般内科 「わからない」
そもそもカルシウム不足でイライラが起こるとは思いません。

・50代男性 一般内科 「わからない」
よく聞きますが、根拠は分かりません。

・50代男性 一般内科 「わからない」
関係性はよく分かりません。

・40代男性 一般内科 「わからない」
カルシウム不足によるイライラの発生機序を知らないため分かりません。

・40代男性 一般内科 「わからない」
実感したことはないため、分かりません。

・30代男性 代謝・内分泌科 「わからない」
そもそもカルシウムが不足しているかが分かりません。

・60代男性 一般内科 「わからない」
そういった症状の患者さんを診たことがないので、分かりません。

・50代男性 一般内科 「わからない」
効果はよく分かりません。

・50代男性 一般内科 「わからない」
効果はないと思います。

・30代男性 一般内科 「わからない」
特段変わらないと思います。

・60代女性 一般内科 「わからない」
イライラは、他の原因でもくるので何とも言えません。

・40代男性 一般内科 「わからない」
俗説ではよく言いますが、効果は確かではありません。

・40代男性 一般内科 「わからない」
イライラで日常臨床の場合に、カルシウムをすすめることはいかがなものでしょう。

次に回答で多かったのは、「わからない」との意見でした。
「カルシウムの摂取でイライラが予防できるか分からない」とした理由として、以下のような内容が挙げられました。

・根拠が分からない
・関係性が分からない
・発生機序を知らない
・実感したことがない
・そもそもカルシウム不足でイライラが起こるとは思えない
・そもそもカルシウムが不足しているのかが分からない
・そのような患者さんを診たことがない

医師のコメントによると、カルシウムがイライラを予防する効果自体分からない、あるいは効果はないのではないかと考えられています。そのため、カルシウムを摂取したからと言って、特段変わることはないそうです。

さらに、カルシウムでイライラの予防ができるというのは、あくまで俗説としてよく言われていることであり、イライラの原因は他にも考えられることから、日常臨床の場面でカルシウムをすすめること自体に否定的な意見も挙がりました。

dヘルスケアに入会すると、気になることをお医者さんに何度でも相談可能!

カルシウム不足でイライラするかは意見が混在する結果に

本調査では、カルシウム不足でイライラしやすくなることはあるのか聞いたところ、「多少はある」との回答が一番多く、次に「わからない」、「あまりない」が続きました。

肯定的な意見では、カルシウムは神経伝達に関係していると考えられていて、不足するとイライラなどの精神症状がある程度出ると言われています。一方、否定的な意見では、カルシウム不足でイライラが生じるというのは都市伝説であり、明確なエビデンスも存在しないそうです。

続いて、カルシウムの摂取でイライラを予防できるのか質問したところ、「多少はある」との回答が一番多く、続いて「わからない」、「あまりない」が回答を集めました。

こちらも肯定的な意見では、カルシウムに精神を安定させる効果が期待できることから、イライラ予防にはある程度有効だそうです。さらに、カルシウムを補充することで、イライラの改善にもなるといった声が聞かれました。ただし、否定的な意見として、カルシウムがイライラ予防になるというのは、あくまで俗説であり、根拠に乏しいようです。

引用元:イシコメ 医師と患者をむすぶメディカルサービス
https://ishicome.medpeer.jp/entry/1686

このコラムを読んだ方におすすめのアプリ

医師への24時間相談サービス

相談し放題になる、「dヘルスケア」有料利用についてはこちら

健康に関するちょっとした相談にも、医師が丁寧に回答。チャットで24時間気軽に医師に相談できます。