■睡眠ステージについて
睡眠の各ステージには異なる生理的特徴があり、心身の回復や認知機能の維持に不可欠で、すっきりと目覚めるためには全てのステージの質が大切です。

●覚醒
眠った後の睡眠中でも記憶に残らない短時間の覚醒が自然に生じることがあります。
一晩に数回の短い覚醒は正常な睡眠の一部であり、睡眠構造の中に自然に組み込まれている現象です。

●レム睡眠
レム睡眠は、記憶の定着や感情の処理、脳の回復に重要な役割を果たすと考えられています。
このステージの特徴として急速な左右への眼球運動が見られ、骨格筋の緊張が大きく低下するため、体はほとんど動かない状態になります。
最初のレム期は入眠から約90分後に訪れ、睡眠の後半になるほどレム睡眠の割合が増加していきます。

●コア睡眠
コア睡眠は、記憶の統合などに関与すると考えられています。
コア睡眠の特徴としては心拍数や呼吸数が安定し、体温が低下します。
全睡眠時間の約50%を占めるともされ、比較的覚醒しやすい状態ですが、深い睡眠に移行する準備段階でもあります。

●深い睡眠
最も回復効果の高い睡眠段階で、成長ホルモンの分泌が盛んになり、筋肉や組織の修復や免疫機能の強化が促されます。
とてもリラックスした状態で、外部刺激に対する反応が最も鈍く、目覚めにくい状態です。
眠りついた前半に長い時間生じやすいです。