「ラーメンは身体に悪い」は本当なのか栄養士が解説!毎日食べても大丈夫?


「ラーメンは身体に悪い」は本当なのか栄養士が解説!毎日食べても大丈夫?

今や日本のソウルフードとして挙げられる「ラーメン」。ラーメンが好きで食べたいけど、健康を害するのではと心配する人も多いでしょう。しかし、栄養素に注目するとラーメンを食べるメリットもあるようです。

ラーメンを食べるメリット3選を解説

Q. ラーメンには健康リスクがあると思いますが、ラーメンを食べるメリットはあるのでしょうか?

A. ラーメンは健康リスクを与える部分もありますが、ラーメンを食べるメリットもあります。ラーメンを食べるメリットは、以下のとおりです。

1. タンパク質を多く摂取できる
2. 野菜を多くとれる
3. 体温が上がり、免疫力が下がりにくくなる
ラーメンの中に入れる具材や食べ方で、ラーメンを食べても健康を維持できる方法はあります。

Q. 健康にいい面もあるのに驚きました。ラーメンに入っている具材はどのような栄養があるのでしょうか?

A. ラーメンの具材によって、炭水化物やタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を効率よく摂取できます。食材別に含まれる栄養素は以下のとおりです。

麺類:炭水化物(身体のエネルギー源となる栄養素)
チャーシュー・スープの鶏ガラや豚骨の出汁:タンパク質(筋肉形成に働く栄養素)
野菜:ビタミン・ミネラル・食物繊維(身体の調子を整える栄養素)

ラーメンの味にも注目しましょう。味噌ラーメンの味噌は、大豆由来の発酵食品であり、便通の促進、消化機能や免疫力向上に期待できます。また、豚骨ラーメンの豚骨には、コラーゲンが多く含まれているため、肌の調子を整え、美肌効果に期待できると言われています。

Q. ラーメンを食べることで体温が上がると、健康にどのような効果があるのでしょうか?

A. 体温が上がると免疫力の向上につながることがわかっており、風邪や感染症にかかりにくくなります。特に冬の寒い時期に食べるラーメンは、冷え性改善の効果に期待できます。逆に体温が低いと、基礎代謝と免疫力が下がりやすく、風邪や感染症のリスクが高くなります。温かいラーメンを食べて、体温をあげることが大切です。

毎日ラーメンを食べると危険なのか。考えられる健康リスクと対策方法を解説

Q. 毎日ラーメンを食べると、どのような健康リスクがあるのでしょうか?

A. 毎日ラーメンを食べると、炭水化物と脂質、塩分が偏ってしまい、糖尿病や高血圧、肥満症になる可能性があります。ラーメンは具材の選択により、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維を摂取できると言いましたが、炭水化物や脂質、塩分も多く含まれている食品です。ラーメンを食べすぎると、必要以上に炭水化物や脂質、塩分を摂取してしまうので、注意しましょう。

Q. 毎日ラーメンを食べてもいいのでしょうか?

A. 毎日ラーメンを食べることは健康に悪影響を与える可能性が高いため、週1,2回程度に控えて、昼食時に食べることをおすすめします。気になる方は、医師や栄養士と相談しましょう。ラーメンを食べる頻度が多くなると、炭水化物や脂質、塩分を摂りすぎてしまい、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足してしまいます。結果、糖尿病や高血圧、肥満症のリスクが高くなるのです。

Q. 夕食ではなく昼食にラーメンを食べた方がいいのはなぜでしょうか?

A. 夜遅くに「BMAL1(ビーマルワン)」という体脂肪を増加させるタンパク質の活性が高まるからです。BMAL1は特に夜9時以降に増加し、午後3時ごろが一番少ない時間帯と言われています。夜遅くに炭水化物や脂質が多いラーメンを食べると、脂肪が体に残りやすくなり、そして肥満の原因につながります。

健康を考えてラーメンを食べる方法4選を解説

Q. 健康を考えながら、ラーメンを食べる方法はありますか?

A. 健康的にラーメンを食べる方法は、以下のとおりです。

1. スープを飲まないようにする
2. 麺の大盛りは避ける
3. 野菜を多めに入れる
4. 野菜・タンパク源の食材・麺類の順に食べる

毎日ラーメンを食べたい方は、食べ方や生活習慣に気をつけましょう。

Q. スープを飲まないようにするのと、麺の大盛りを避けるのはなぜでしょうか?

A. ラーメンのスープは高カロリーであり、塩分と脂質が多く溶け出しています。スープをすべて飲んでしまうと、過剰にカロリーや塩分、脂質を摂取してしまいます。スープを飲まないようにして、1日の栄養バランスを意識しましょう。また、麺の大盛りを避けることで、カロリーの過剰摂取を避けられます。

Q. 野菜を多めに入れることや、野菜・タンパク源の食材・麺類の順番に食べることが、なぜ健康にいいのでしょうか?

A. ラーメンの中に野菜を多く入れることで、ビタミンやミネラル、食物繊維を補えますが、バランスの取れた食事が重要です。野菜を多く摂取すると、咀嚼回数が増えて満腹中枢が働きます。ラーメンに入れる野菜は、ネギやもやし、ほうれん草、玉ねぎがおすすめです。また、野菜・タンパク源の食材・麺類の順に食べると、急激な血糖値の上昇を抑えられます。急激な血糖値の上昇は、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病のリスクが高くなります。


高木 美奈子(管理栄養士)

京都府内の管理栄養士養成課程の大学を卒業後、委託給食会社に就職し、特別養護老人ホームに配属され、厨房調理業務をおこなう。その後、施設雇用の管理栄養士に転職し、栄養ケアマネジメント業務や給食管理業務、委員会や食事イベント企画運営など、入居者の生活が食事で健康になれるよう工夫する。現在は、フリーランス管理栄養士・ライターとして、健康系の記事執筆を中心に活躍している。


引用:「Medical DOC(メディカルドック) - 医療メディア」より

※記事内容は執筆時点のものです。
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