肌荒れを改善するための食べ物選び~毎日とれる・今すぐとれるのはコレ!~


ガサガサする乾燥肌や粉ふき、吹き出物・ニキビなどのひどい肌荒れにお悩みなら、食生活を見直して体の中から改善を目指しませんか? 

肌に良い栄養素や簡単にとることができる食べ物など、管理栄養素士の観点から何を食べるべきかといった具体的な対策をお教えします。

皮膚科に行っても化粧品を変えても肌荒れが治らない方は必見です。

肌荒れを改善するための食べ物選び~毎日とれる・今すぐとれるのはコレ!~

肌に良い栄養素と食べ物を知ろう

食べ物と肌荒れは深い関係があります。

肌を作る栄養素を取り込んでいるのは腸であり、肌は腸の状態を表しています。
「“腸美人”は素肌美人!」
と言っても過言ではないほど、女性が美しくいるためには、腸内環境を整えることが大切です。

STEP1:美肌になるための栄養素を吸収する! 腸内環境を良くする「食物繊維・発酵食品」

肌荒れを改善するための食べ物選び~毎日とれる・今すぐとれるのはコレ!~

まずは栄養素を取り込む腸をきれいにしないと、肌に栄養素がいきわたりません。
腸の中には、微生物やバクテリア、乳酸菌やビフィズス菌といった約1000種の腸内細菌が100兆個も存在するといい、人間が作り出せないビタミンやエネルギーを供給しています。
これらの菌を増やそうと思っても、人の腸内細菌の種類は3~4歳頃に決定してしまうため、大人になってから新しい菌を取り入れてもそれほど定着しません。

腸内環境を良くするためには、腸内細菌の種類を増やすよりも、存在する数を増やしたり、動きを活発にすることが大切です。

そのために摂りたいのが、食物繊維と発酵食品です。

【食物繊維】

食物繊維は腸内細菌のえさになります。
また、腸内の掃除をしてくれる役割もあるため、成人男性で1日20g以上、女性で18g以上摂る必要があるとされています。

食物繊維が多く含まれる食品

・豆類(いんげん、あずき、ひよこ豆、きな粉など)
・おから
・納豆
・ごぼう
・アボカド
・海藻類
・きのこ類
・大麦

【発酵食品】

食品に微生物が加わると、微生物が食品に作用して栄養素を作り出す「発酵」が起こります。その発酵食品には乳酸菌や微生物がたっぷり含まれます。この発酵食品を摂ることで自分の腸内の細菌を増やすことができるため、腸内環境が整い、美肌につながります。

発酵食品

・ヨーグルト
・キムチ
・ぬか漬け
・甘酒
・納豆
・かつおぶし
・みそ
・ザワークラウト
・酢
・塩麹

STEP2:肌へ栄養素を送るのは血液!血行を良くする「ビタミンE・鉄」

腸で吸収した栄養素は、動脈を流れる血液によって肌のすみずみまで運ばれ、逆に、いらなくなった老廃物は静脈を流れる血液が回収します。

血液の流れによって、肌の細胞が健全に育つので、栄養素と老廃物の運搬役である血液がスムーズに流れることが大切です。

血液の流れに滞りがあると、細胞が栄養素不足になり、健康な肌にすることができません。また、血行が悪いと顔色が悪く見えたり、肌のターンオーバー(新陳代謝)が正常に行われず古い角質が肌の表面にとどまることでくすんで見えることもあります。
血液を循環させる力が低下する原因は、女性の場合、冷えや筋肉量の低下が多く挙げられます。

これらを改善するために摂りたいのが、ビタミンE、鉄です。

【ビタミンE】

「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEは、老化を促す活性酸素から赤血球を守り、血行を促進します。ホルモンの分泌も整えます。

ビタミンEが多く含まれる食品

・かぼちゃ
・赤ピーマン
・アーモンド
・抹茶
・すじこ
・鮎
・たらこ
・うなぎ
・卵黄
・アボカド

【鉄】

血液の成分・ヘモグロビンの材料でもある鉄が不足すると、冷え、血色の悪い肌にもつながります。女性は月経で鉄が流失しやすいので、貧血防止のために積極的に摂りたい栄養素です。

鉄が多く含まれる食品

・レバー
・牛肉
・卵黄
・しじみ
・鮎
・ハツ
・あさり
・油揚げ
・鴨
・かつおぶし

STEP3:肌のターンオーバーを正常化する「タンパク質・亜鉛・ビタミンA・C」

腸内環境を整え、血行を良くしてはじめて、肌の栄養素となるものが生きてきます。
肌のターンオーバーを正常化するために積極的に摂りたいのが、タンパク質と亜鉛、抗酸化作用のあるビタミンA・Cです。

【タンパク質】

細胞を作るにはタンパク質が必要です。血管を作るにも、筋肉を作るにも、肌を作るにも、すべての土台となるのがタンパク質なのです。
最近の女性は偏ったダイエットや食生活が原因でタンパク質不足の人が多いといわれていますが、カロリーを気にして肉を摂らないというのは健康や美肌にとっては大きな問題です。

タンパク質を十分に摂って、アミノ酸の供給量を増やせば「保湿力」「弾力」が高まり、ターンオーバーも促進されます。

タンパク質が多く含まれる食品

・肉類
・魚介類
・卵
・大豆製品
・乳製品

【亜鉛】

亜鉛は新陳代謝に関わっており、肌のターンオーバーを促進します。

亜鉛は活性酸素を除去する酵素を作り出すため、炎症や老化もおさえてくれる作用があり、肌には大きな役割をもつ栄養素です。

亜鉛が多く含まれる食品

・ココア
・ごま
・牡蠣
・牛肉
・卵黄
・たらこ
・レバー
・いわし
・その他貝類

【ビタミンA・C】

肌を健康な状態に保つためには、抗酸化ケアが必要です。
ビタミンA・Cは抗酸化作用で細胞が“サビ”るのを防ぎ、活性酸素のダメージから肌を守ります。
特にビタミンAは弾力のある肌を作ります。
シワ対策を謳う美容液に使われるレチノールはこのビタミンAの一種です。
ビタミンCは、抗酸化のほかに、コラーゲンの合成や免疫力のアップにも関わる栄養素です。

ビタミンCが多く含まれる食品

・みかん
・キウイ
・いちご
・トマト
・ブロッコリー
・パプリカ
・パセリ
・芽キャベツ
・ピーマン
・ゴーヤ
・柿
・モロヘイヤ

ビタミンAが多く含まれる食品

・レバー
・あん肝
・うなぎ
・たら
・あなご
・しそ
・モロヘイヤ
・にんじん
・ハツ
・すじこ
・卵黄

肌のターンオーバーは28日前後のサイクルで行われるのが理想的ですが、加齢や紫外線、ホルモンなどの影響を受けて、 20歳をピークにそのサイクルがどんどん長くなると一般的にいわれています。
正常なターンオーバーを促して健康な肌を保つためには、腸をきれいにして、血行を促し、必要な栄養素を摂る、という3つのステップで改善を目指しましょう。

毎日これだけ守って生活!具体的な対策法とは?

効率よく栄養素を摂取するために、普段から以下のようなことを是非意識してみてください。

・よく噛んで胃酸を出す
・肉や魚は酸っぱいもの(柑橘類、酢、梅など)と一緒に摂る
・毎食必ずタンパク質を片手一盛り分食べる(どうしても難しい場合は、プロテインを摂るのでもOK)
・朝食に必ずにんじん・パプリカ・ピーマン・ブロッコリー・キウイ・いちごのどれかを摂る(ビタミンA・Cの摂取のため)
・食事の最初に、タンパク質の源となる肉・魚・卵・大豆製品・乳製品のどれかを食べる(甘いヨーグルトや調整豆乳はNG)
・納豆やかつおぶし、みそ汁などの発酵食品を、毎日最低1品は必ず食べる など

生理前などホルモンバランスに関連する肌荒れの対策は?

生理前や排卵後は卵胞ホルモン(エストロゲン)が減り、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響を多く受けます。この時期は皮脂の分泌が盛んになり、ニキビができやすい状態になります。さらに、シミができやすい時期でもあります。

女性ホルモンの材料は、実はコレステロール。ホルモンを維持するには、肉や魚をしっかりと食べる必要があります。そのときに酸っぱいものやビタミンCを一緒に摂ると胃酸の働きを活発にして消化を助けてくれます。

また、個人差がありますが、大豆に含まれるイソフラボンは体内でエストロゲンの代わりに働き、女性ホルモンの不足を補ってくれる効果がありますので、積極的にとるといいでしょう。

できれば避けたい、肌に悪影響を及ぼす食生活

刺激物や甘いもの(糖質が多いもの)、酸化した油などは皮脂の分泌量を増やすので、できれば避けたいところです。

・カフェインを多く含むもの(コーヒー等)
・チョコレート
・ケーキ
・白砂糖の入ったもの
・揚げ物
・スナック菓子
・パスタ
・ラーメン
・ピザ
・ビール
・甘いカクテル
・香辛料

ニキビができやすい人は、これらを控えてみてください。
野菜の摂取量が少なく食物繊維が摂れていないなど、偏った食生活に心当たりのある人は、改善することも肌対策には重要です。

内科医 / 工藤孝文

福岡県みやま市出身。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学、帰国後、大学病院で糖尿病、肥満症などの生活習慣病を専門に修業、現在は、自身のクリニック工藤内科で診療を行う。2017年よりスマホ診療を導入し全国規模でダイエット治療・漢方治療を行っている。
テレビ番組の出演・医療監修、書籍、雑誌やヘルスケア情報サイトの監修など、メディア活動多数。
日本内科学会、日本糖尿病学会、日本東洋医学会、日本高血圧学会、日本甲状腺学会、小児慢性疾病指医

管理栄養士、スポーツ栄養士、予防医学士 / 園部裕美

病院栄養士、飲食店、トップアスリートの実業団チームの専属栄養士と、様々な人と食・栄養に関わる仕事で経験を積む。現在では、すべての人に共通する「予防栄養」を実践しやすく伝えるため、オーダーメイドの栄養コンサルティング、セミナー、トップアスリートの栄養サポート等、活動している。また、日本の発酵食品の素晴らしさを身近に取り入れてもらうために始めた、「発酵らいふの会」を主催。

引用:「+healthcare」より

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