実は怖い夏の冷え性!覚えておきたい原因と対策
冷え性は寒い季節だけに起こる症状ではありません。気温の高い夏でも、冷え性に悩む人が増えています。冷え性ではないと感じている人も要注意。夏の暑さでカラダの冷えに気づかないということもあるんです。
冷え性は病気ではありませんが、血流が悪くなりカラダが冷えることで、胃腸の不調・不眠・肩こり・頭痛などの不快症状が現れるほか、免疫力の低下により病気にかかりやすくなります。たかが冷え性と思わずに原因と対策を知って改善しましょう。
夏の冷え性の原因4つ
1.食事量の減らし過ぎ
ダイエットのため、食べる量を極端に減らすと、体温を維持するためのエネルギーが十分に補給されません。
2.冷たい物のとり過ぎ
夏は、アイス・ジュース・そうめんなど、冷たい物を摂る機会が増えます。カラダがほてっていれば、冷たい食べ物が効果的に働きます。しかし、摂り過ぎると血流が悪くなり、冷え性を招きます。特に、氷を入れた飲み物ばかり飲んでいる人は、常温の飲み物も飲むようにしてみましょう。
3.運動不足
運動不足によって筋肉量が少ないと、カラダに必要な「熱」を十分に作り出せなくなります。さらに、血流が悪くなるため、作り出した熱をカラダの隅々までうまく運べなくなってしまいます。 座りっぱなしの時間が長かったり、運動する時間が少なかったりする人は生活習慣の見直しが必要です。(※1)
4.室内と外の温度差
冷房のきいた涼しい部屋に長い時間いると、カラダがその温度に慣れてしまい、外に出た時との温度差に順応できなくなります。すると、自律神経が乱れ、体温や血流の調整がうまく出来なくなって冷え性を引き起こします。
冷え性にならないために!夏の冷え対策5つ
1.1日3食バランスよく食べる
カラダを温める熱エネルギーは、食事のエネルギーから作られます。主食(ご飯・パン・麺類)・主菜(肉・魚・卵・大豆製品)・副菜(野菜・海藻類)の揃った食事を心がけ、食事量を減らし過ぎないようにしましょう。
2.カラダを温める食材を食べる
唐辛子・生姜・こしょうには、カラダを温める効果があるので、上手にとり入れてみてください。
また、血流を良くするビタミンE・鉄分・マグネシウムも積極的に摂りたい成分です。魚介類・ナッツ類・緑黄色野菜・海藻類などに豊富に含まれています。
3.運動習慣をつける
ふくらはぎは、第二の心臓と呼ばれていて、足まで届いた血液を心臓に戻すポンプの役割をしています。ふくらはぎをパタパタ動かしたりするだけでも、血液やリンパ液の流れがよくなり、冷えやむくみを緩和できます。また、ウォーキングのような運動を続けるのも効果的。下半身の筋肉が鍛えられて代謝がよくなり、カラダが冷えにくくなります。
4.冷えを防ぐ服装を心がける
血流を妨げるきゅうくつな服装はNGです。
また、東洋医学では、冷やしてはいけないツボが首・お腹・足首にあります。腹巻や足首まで隠れる靴下を利用して、これらのツボを冷やさないようにしてみてください。冷房の効いた電車内やオフィス内でも調整ができるよう、カーディガン・スカーフ・ひざ掛けなどを用意するのもよい方法です。
5.湯船につかる
暑いからといって、短時間のシャワーや冷たいシャワーで入浴を済ませるのはおすすめできません。湯船につかるようにして、カラダを芯から温める時間を作りましょう。血流が良くなり、冷え対策に有効です。
日常生活のちょっとした気配りで、冷え性は改善されます。できることを毎日続けて、冷え知らずのカラダを目指しましょう。
【参考】
(※1)日本健康運動研究所 冷え性を克服するための6つの改善策 冷え性の原因は血行不良
〈http://www.jhei.net/news/2015/000374.html〉(最終閲覧日2016/8/5)
冷え性改善・対策ネット 運動不足について
〈http://www.conviction2007.org/〉(最終閲覧日2016/8/5)
管理栄養士 / 衞藤敬子
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
引用:あすけん「ダイエットの知識」より